GoProの影響力。
我が家にGoPro Hero 7 Black ダスクホワイトが来て、すでに半年以上が経っていますが、今までとは違う家庭内でのカメラの在り方に普段の撮影のスタンスも変わりつつあります。
メリットは今まで無かったシーンで手元にカメラがあること。
まず、「今までカメラを持っていかなったシーンでカメラが使える状態にある」ことです。私は今までスマートフォン以外に防水カメラを持ったことがなくて(以前海外旅行で友人にお借りしたことはありましたが)、水辺や天候が怪しい時はカメラを持ち出すことはしませんでした。今まで使ってきたカメラ、D5000・D5300・D7500も、DSC-RX100にしても防水では無かったですし、デジタルカメラはスマートフォンのカメラ機能よりもやっぱり画質の点で群を抜いていると思っているので、水が近くにある場所での写真はあまり残っていませんでした。
子どもも徐々に大きくなってきて、徐々に外で遊ぶことも増え、最近ではプールや川へ連れていくことも増えてきました。今までそこまでアウトドアではなかったので(夫婦ともにインドア派)、出かけては行くものの、写真が残っていないこともしばしば。
GoPro Hero 7 Blackは防水防塵性能がしっかりしているので、ちょっとやそっとの雨は気にせず撮れますし、ハウジングを使わなくても数mくらいの深さは本体のみでも大丈夫です。今まで私の手元には無かった頑丈さです。
水がかかることも気にせず撮影できるメリットはやはり大きいですね。
最近のプールではカメラ搭載機器の持ち込みを禁止しているところもありますが、市民プールや小さな温水プールではまだ大丈夫なところもあります。撮影時には様々な理由で注意する必要がありますが、こんな写真を残しておけるのは後から見ても楽しいですね。
以前に海外旅行に行った時にお借りしたカメラで初めて水中での撮影を楽しんだのですが、これがもっと手軽に楽しめるようになった印象です。
持つと手の中でそれなりの重量感はありますが、持ち歩いていても邪魔にならない大きさで、気軽にどのカバンの中にも忍ばせて持っていけるのは便利ですね。今まで以上にカメラを持っている時間が増えました。
雨や水しぶき、今までカメラを取り出すことを躊躇してしまうような環境でもサッと使える安心感はやっぱりGoProのみですね。
気になるのはデジタルカメラが今まで追求してきた操作性。
GoProのおかげでカメラを持ち歩く頻度が増えた半面、不満点もあります。今までデジタルカメラもスマートフォンも課題としてきたのが、「AFの合焦時間とレスポンスの速さ」です。人が「よしここだ!」と思ってシャッターを切ってもAFが遅かったりレスポンスが遅かったりすると、人が思っているタイミングよりも遅い時点での画像が記録されます。もちろん人の反射神経の差もありますが(笑)。
この辺りはGoPro Hero 7 Blackはまだスマートフォンに追い付いていないように思います。
電源ONで撮影可能まで1~2秒、写真モードでシャッターボタンを押して次の撮影可能な状態になるまでも数秒かかるので(microSDカードの書き込み速度にも依るかもしれませんが)、シャッターチャンスを逃せないような撮影にはGoProは不向きです。ずっと連写モードにしていても、書き込み中は次のシャッターが切れない仕様になっているので、あまり意味はありません。
GoProはシリーズを通してボタンが電源ボタンとシャッターボタンのみというシンプルな構成ですが、これも今までデジタルカメラをメインで使ってきたユーザーにとっては裏目に出てしまっているように思います。
デジタルカメラの多くはシャッターボタン以外にも特定の機能が割り当てられたボタンが複数搭載されていますが、やはり再生機能などに直接アクセスできるのは便利です。GoProは縦方向のフリック入力で撮影画像を再生できますが、フレームを付けていたりするとなかなか操作しづらい面もあります。
カメラ本来の機能を追求してしまうと、やはりまだデジタルカメラに一日の長がありますね。ズームも静止画の撮影時でRAW画像設定だと出来ない仕様になっています。ズームといってもデジタルズームですし、画質が劣化してしまうので、使用頻度は高くありませんが。
あと、気になるのが、「電源をOFFにしたつもりがONのままで、いざという時にバッテリー切れになっている」ことです。これ、GoProあるあるだと思うのですがどうでしょうか?バッテリーの容量が小さいので、これになってしまうと、結構致命的だったりします。予備のバッテリー購入をそろそろ検討する必要がありそう。
GoProはかなり手軽に撮影できるので、どこでも使えそうなイメージがありますが、やはり室内撮影の画像処理に関しては、デジタルカメラの方が上手いようですね。ISO感度の処理にノイズが乗ることがどうしても多いです。
ISO感度はProtune設定をオンにすることで3200まで設定できますが、3200までの中でセンサーがうまく処理しないという印象を受けることも。
光量がどうしても足りなくなる室内・屋内はGoProの苦手分野のようです。
ただ、GoProはシーンにハマると威力を発揮。
GoProの場合、デジタルカメラほどフレキシブルな撮影設定の変更はできませんが、「今までカメラで撮れなかったものが撮れる」点においてはやはり買ってよかったなという印象です。
まずは物理的に小さいですがHyperSmoothという協力な手ブレ補正を搭載しているので、ほとんどの場合自分自身も一緒に動きながら撮っても手ブレした画像にはなりませんでした。もちろん個人差もあるかと思いますが。これ、家族で出かける際には大きいです。
何気なく歩きながら撮影していても後から見返したら面白い画像になっていたりすることも楽しかったりします。
それに、用途に合わせたシンプルなモード構成になっているので、今まで星空の撮影はデジタル一眼レフでそれなりの撮影知識がないと撮れなかったと思いますが(最新のデジタルカメラは性能が良いので簡単に撮れたりもしますが)、GoPro Hero 7 Blackではモードを切り替えるだけで簡単に撮れました。
下は、GoPro Hero 7 Blackでモードを「タイムラプスモード」「タイムラプスフォトモード」にして、シャッタースピードを30秒という長時間露光にした状態で朝まで放置して撮影した画像をPhotoshopのレイヤー合成「比較(明)」で重ね合わせたものです。
この時はデジタル一眼レフを持っていたものの、急いで出かけたために忘れ物(ケーブルレリーズ)をしてしまい、急遽GoProで撮影しました。Ankerのモバイルバッテリーから給電した状態で7時間ほど放置していましたが、問題無く朝まで撮影してくれました。
GoPro撮影の一番実力を発揮してくれるのはやはりアウトドアでの撮影のようです。この日は曇り~晴れの天気でしたが、日光の下での撮影の処理はJPEG出力させてしまうとパッと見デジタル一眼レフとわからないほどです。あくまで素人の目線ではありますが(笑)。
室内は苦手ですが、屋外での撮影で条件が揃えば広い画角と相まって面白い画像を残すこともできますね。一眼レフだと同じ画角を使えたとしても、F値とかISO感度を調整しないと同じように撮れないことがありますが、下のような画像は何も考えずにシャッターボタンを押すだけで残せます。この辺りはスマートフォンライクなので気が楽ですね。
RAW画像撮影で編集も。
GoProは撮影モードに左右されてしまいますが、RAW画像でも撮影できるので後からLightroom等である程度の補正もできます。「ある程度」と書いたのは、GoProのセンサーがデジタル一眼レフのセンサー程たくさんの情報を格納できないので、例えば「暗い画像の露出を上げて見やすく」しようとしてもノイズが目立つだけになってしまうことも多いですし、RAW画像での保存が可能な設定も限られているので、すべてがRAW画像で記録できるわけではないからです。
やはりどうしてもセンサーが小さいので、一眼レフのRAW画像のような幅広い数値変更には対応できず、Lightroomで編集中に破綻してしまうこともありますが、うまく使えばLightroomで編集できるのも強みですね。手軽さで優るスマートフォンではできない部分です。
GoProはサポートしてくれるカメラ。
GoPro単体、一台しかカメラを持たないのはかなりリスキーではありますが、いつも使っているカメラプラス、GoProだとかなり安心になります。一眼レフではレンズを交換したり設定を変えないと撮れない画像がすぐに撮れますし、天候にも左右されずに撮れるのはありがたいです。
アタッチメントも安価で種類多く発売されているので、さっとセッティングできるのも使用頻度が高くなっている理由です。
撮影時に他の人にはあまり伝わらないことも多いのですが、一眼レフで撮影する時には、天候や湿度、埃に結構気を使っていたりもします。持って行ったものの、雨が降りそうと思ったら撮影しないこともあって、以前に「せっかく持ってきたのに」と言われたこともありました。最近のカメラだと防水性能を搭載しているものも多くなっているので、カメラをもっと良いものに買い替えれば気にせずに済むのかもしれませんが(笑)。
カメラは使ってみないとわからないことも多いのですが、そういう場合は私も利用させていただいたことのあるRentryさんを活用しても良いのではないかと思いますね。期間中気にせず使うことが出来ますし、今回のGoProについては、私もその流れで持つことにしました(笑)。
GoProがあると、雨が降っていてもたとえ埃っぽくても撮影できるので、私の中でのサブカメラとしては最適な選択でした。限定モデルなので傷や使用感が付いてしまうことに躊躇してしまいそうですが、使ってあげることがカメラの本懐だと思って、これからも使い倒したいと思います(笑)。