まんじりともせず。
もはや全国で知らない人はいないと思われる北海道HTBのローカル番組「水曜どうでしょう」のライブビューイングに当選したので、行ってきました。
「水曜どうでしょう」は今を時めく(死語)国民的俳優・大泉洋が世に出るきっかけともなった、HTBの深夜番組です。確か放送開始時は大学生だったと記憶していますが、その時からその風貌と歯に衣着せぬトークで人気が出て、すでに当時は人気番組だった全国区のPUFFYのバラエティ番組に「こんな人が北海道にいて実は人気があるらしい」的なノリで呼ばれて出演されていたのを今でも覚えています(笑)。
放映時には録画で観たり、後から発売されたDVDで観たりを繰り返し、もうセリフまで覚えるほど見飽きた彼ら、 私は結婚するよりも前から「水どう」のファンだったりします。当時、友人に教えてもらったことがキッカケだったかな。
6年前、札幌で行われた「水曜どうでしょう祭 UNITE 2013」は当然のことながら現地には行けず、何か一瞬中継されたのを見ただけだったのですが、今回は「アフリカ」回から数えて約6年振りの新作が祭り内で初公開され、それが全国の映画館で中継されるとたまたまTwitterで知り、抽選販売を申し込んでおいたところ、何と当選してしまいました。
今回私が当選したのは、滋賀県浜大津にある元・大津パルコ、現・Oh!Me 大津テラスの中にある、ユナイテッド・シネマ大津です。京都でも開催地はあったのですが、申込時に比較的近くて車で行ける大津を選択していました。我ながら良いチョイスでした。
道中は車内でDVDを流しながら予習?復習?。流していたのは、奇しくも「北極圏突入 ~アラスカ半島620マイル」でした。
バックミラーに映るバイクを見ると、原付ベトナム縦断1800キロの画を脳内で重ねながら運転。当然この時のBGMは「1/6の夢旅人 2002」ですね。
到着すると、今までに見たことがないくらい映画館は混んでいました。17時上映開始で私が到着したのは16時過ぎでしたが、すでにグッズは完売。当選チケットを持っている人だけが買えると聞いていたのですが、人数分用意されていなかったということでここだけは残念な感じでした。
最近は映画館に足を運んでも、春休み中のドラえもん映画のように満席状態で混んでいることはほぼ無く、両隣は空席が多いのですが、今回のライブビューイングは私と同年代の人でほぼ満席の状態。しかもこれが他の映画だと、必ずしもその映画を好きな人ばかりではないことがありますが、今回は別でした。
シートに座っている全員が今からスクリーンに現れる4人を好きでたまらない人だけが座っているのです。これはある意味異様な空気を感じながら開始を待つことに。
17時の定刻通りに上映は始まったものの、舞台はカラの状態で舞台袖でモメる4人が繰り広げるコントの声だけで数分が過ぎ、映像は静止画か?放送事故か?とも思えるくらい空舞台が流れ続け、いや、これだけでも面白いのですが、生中継ならではのおかしな臨場感と笑いがスクリーンからあふれ出てきていました。どうでしょうファンはこれだけでもテンションだだ上がり、のっけから「おみまい」された格好に。
4人の姿がスクリーンいっぱいに、それもリアルタイムで中継されているとなった時にはさすがにこみ上げてくるものが。
ただ、4人が期待?妄想?していたようなスタンディングオベーション的な大盛り上がりは大津では起こらず、終始座った状態。1万人が札幌会場、7万人がリアルタイムで映画館で観ているうち、恐らく6万8500人くらいはこの状態だったのではないかと(笑)。
途中、樋口了一さんが登場し、クールダウンするコーナーもあったりしましたが、4人のトークはやはり会場のそこかしこからずっと笑い声が漏れて聞こえてくるほど面白いですね。私も全然知らない隣の人と同じタイミングで普通に大声で笑いながら見ていました。トークの中でわかったのは、この最終日以外は雨だったり、「西表島」のロビンソンが来られていたらしいこと、そして札幌はすでに息が白くなるほど寒かったということくらい(笑)。色々と思い出を散りばめての4人の怒涛のトークは終始笑いが絶えず、寒さを感じさせないくらいでしたが本人たちは寒かった模様。
中盤では満を持して新作の第一夜・第二夜が一気に公開となり、まさに「まんじりともせず」観ましたが、ここまでのものを突き付けてくるのが水曜どうでしょうという番組であり、すんなりと受け入れてしまうのがどうでしょうファンですね(笑)。これを「勇気」と呼べるのかはまた別ですが…。前枠・後枠すら追加されていない、テレビ番組としては大敗を喫する(笑)出来立てホヤホヤの映像でした。
内容は…12月25日予定の北海道地域放映開始まで非公開ということで。
ただ、本人たちは「迷走」してると言っていましたが、どうでしょうパワーは健在でした。
当初2時間30分程を予定されていたライブビューイングでしたが、当の4人も映画館で観ている大半の人も予想していた通り大幅にオーバーし、最後は「1/6の夢旅人 2002(2019バージョン?)」を大合唱し、巻きで締めるという終わりに。23年も続けてきたローカル番組、しかも6年振りの祭り、さらに撮影開始から2年かかった新作の公開ということもあり、さすがにご本人たちの中にも伝えたいことが溜まりに溜まっていたのではないでしょうか。
いつかは生で感じてみたいものです。