Synology DS218Jをより便利に使ってみる。
ただNASとして運用するだけではもったいないので、色々と何ができるのか試してみました。
既存のNAS数台からデータを全てDS218Jに移行しましたが、通常のファイルコピーを使うと手間がかかるのでコマンドプロンプトから「ROBOCOPY」コマンドを使ってデータを移行しました。「ROBOCOPY」コマンドについては、こちらで解説されています。わからない人は、無難に時間はかかりますが、通常のファイルコピーをする方が良いかもしれません。
データの移行後は、空になったNASを取り外してDS218Jだけを設置しました。私の自宅環境では1F リビングのTVの後ろに光ファイバーが入ってきているので、TVの後ろに設置しました。
基本はWindowsのエクスプローラ経由でファイルにアクセスしますが、まずは有効活用してみようと思い、Synologyアカウントを新規取得しました。
アカウントを取得すると、SynologyのホームページからログインすることでNASの情報やDSMと呼ばれるシステムのアップデート、スマートフォン向けのアプリ(Androidならapkファイル)がダウンロード出来たりします。
また、ここから QuickConnect ID をクリックすると、外からでもDSMにアクセスできるようになります。今までは自宅に帰らないとNASの管理画面にはアクセスできなかったので、これは便利ですね。ただし事前にコントロールパネルから QuickConnect を有効にしておく必要があります。
外出先から気軽にDS218J内の音楽データにアクセス。
初期設定ウィザードで全ての推奨ソフトをDS218Jにインストールしていれば最初から入っていますが、私は個別にAudio Stationを追加して試してみました。DSMにアクセスして、パッケージセンターから簡単にインストールできます。
インストール後、自動的にmusicフォルダが作成されるので音楽データをmusicフォルダ以下にコピーした後、DSM上でAudio Stationを起動してデータが認識できているか確認しておきます。
データは今回のようにMP3の場合だとタグデータを読み取って自動的に整理してくれます。また、コントロールパネルから設定されるユーザーごとにある程度の権限設定が可能のようです。私の自宅の場合ですと、私と妻のアカウントを作成しておけば、2人とも外出先からアクセスできるようになります。
アクセスするには、Google PlayからDS audioをインストールしてアクセスします。最初のログインに少し時間がかかる場合がありますが、特に変わったネットワークの設定をすることなくDS218Jに接続できました。
今まで音楽をスマートフォンで楽しむ際にはUSB経由でスマートフォンの内部メモリにコピーして持ち出すことが基本でしたが、最近はAmazon Prime Musicも使い始めたり、妻はdヒッツを使っていたりするので、クラウド経由・ネットワーク経由で音楽を楽しむことも家族の中では比較的ポピュラーになりつつあったので、この方法もすぐに自分に馴染みました。
クラウド系のサービスだと、自分が聴きたい曲がなかなか見つからなかったりすることもあったのですが、この方法だと自分が聴きたいデータをDS218Jにコピーしておくだけですのでそういったこともありません。
スマートフォンに実際の同じ曲データを入れておいて、ちょっと聴き比べてみたのですが、DS audio経由だとほんの少しだけ音が曇った印象を受けますが、通勤で聴いている程度ならこれでも十分な感じでした。スマートフォン単体で完結している方がイコライザーやデータ処理などの仕方が違うのかもしれませんが。試した環境は、Xperia XZ2 PremiumとAnker Soundcore Liberty Airの組み合わせで京都市営地下鉄での通勤時で試しています。
DS videoも使えば家族での共有も楽に。
音楽同様に動画も共有できるようなので、Video Stationをインストールして試してみました。こちらもパッケージセンターから簡単にインストールできました。
スマートフォン側には、DS videoをインストールして先程と同様にログインしてアクセスします。
こちらは動画を置いたフォルダを指定してサムネイルやライブラリの読み込みをするので実際に反映されるまでは少し時間がかかりますが、スマートフォンの容量を気にせず、コピーする手間も省けるのは便利ですね。
基本的には動画コンテンツは自宅内のネットワークでコピーしておくのがベストですが、ネットワーク環境さえあれば、外出先からでもブラウザ経由でDSMにログインしてアップロードすることも可能です。
また、外出先からDSMにログインしてVideo Stationを起動するとコンテンツの管理やアクセス権なども変更することができます。
外出先でDS video経由で楽しめるのはやはり便利ですね。ビデオカメラで撮りためた資産もクラウド系のサービスにアップロードする手間もなく共有したりすることも可能です。
外出先から4G環境で試してみた感じでは、ログインに多少時間はかかったものの、動画の再生スタートやジャンプなどはそこまでストレスを感じるものではありませんでした。さすがに本体にコピーした動画の再生レスポンスと比べると数秒の差はありますが、自宅ネットワーク内でDS218Jに保存した動画を再生させている場合とほぼ変わらないレスポンスで外出先でも楽しめるメリットは大きいです。
SynologyのNASは、単にデータの格納やバックアップだけではなく、その他にもApatchを使ったWebサーバや、DNSサーバ、LDAPやRADIUSサーバ、メールサーバまで機能を追加できるようですね。一昔前の私であれば、躍起になって機能を使い倒していたかもしれません(笑)。本当に多機能ですね。
何も考えずに作ったデータはとりあえずDS218Jにデータを移動しておくと後から良い事がありますね(笑)。