道具に頼ること。
出戻りモデラーとしてプラモデルを作り始めた中で「スジ彫」を始めたのですが、やはり思ったように綺麗に彫れないのがストレスになっていました。試行錯誤している中で1つ道具に頼ることにしました(笑)。
元々、既存のモールドに並行したスジ彫を追加したいというのはよくあることです。その際はいつもガイドテープなどである程度固定してからスジ彫をタガネなどで行っていたのですが、この方法は平面においてののみ有効な方法です。
最近のプラモでは曲面で構成されたものも多くて、ガイドテープを並行に貼ったつもりでも歪んでいたり、複合曲面だったりすると鉛筆では下書きできるものの、どうやっても下書き通りにガイドテープを貼れないものが出てきます。
先日、ホビージャパンを読んでいて、これを解決する道具があると初めて知ったので、さっそく試してみました。
ドラパスのD式製図器スプリングコンパスで、一般的にディバイダー(デバイダー)という道具です。円を描く為のコンパスのようにも見えますが、ディバイダーは両端が針になっています。その為、両端のどちらでも中心点になることが出来ます。
この中央にあるダイアルを回していくことでディバイダーが開くので、描く円の大きさを細かく変更していくことが出来るようになっています。ダイアルは若干固いので円の大きさが急に変わってしまうことも少なそうです。上部の交点部分が金属のバネになっていて、ダイアルのネジ構造と合わせて角度を維持しているようです。
まだ使いこなすとまでは全然辿り着けていないのですが、下のような感じで使います。
行きすぎないように起点と終点に予め何か印を打っておく必要はありますが、片方を基本とするラインに沿わせて軽くけがいていくだけで、平行なスジ彫のガイドが引けました。
大きさは手のひらに収まってしまうくらい小さいのですが、タガネだけで頑張っていた時は失敗して瞬間接着剤で埋める回数を減らしてくれそうです。ヘアライン加工の外観も個人的には好みだったりします(笑)。
これで平面でも曲面でも思った箇所にスジ彫を試せるようになりました。ですが決して思い通りに彫れるようになったわけではありません(笑)。現在制作に取り掛かったキットでも元のラインにプラスしてスジ彫したい箇所があるので、この道具が必要だと判断しました。
気になるのはけがいている回数が多くなってくると、針の先端を維持できるのかどうかですね。予備も買っておこうかなと思っています。